治療が難しい歯はどこ?
- 宮城和彦
- 2018年9月22日
- 読了時間: 2分
更新日:2020年1月7日

大人の歯は親知らずを除くと28本あります。
虫歯や歯周病などで様々な治療が必要となることがありますが、
治療の難易度というのは、どの歯も同じというわけではありません。
「よく見える」という意味では前歯は比較的治療がしやすいです。
ただ、上の前歯は一番人目につくところでもあるので、
虫歯の治療などはより審美性に気を使う必要があります。
表側からの治療の方がしやすいけど、見た目が気になるから裏側から治療する、
なんてことも前歯ではしたりします。

前から4、5番目の小臼歯と呼ばれる歯も、
それほど奥ではないので治療は比較的容易です。
根の治療が必要な場合も、それほど複雑な形をしていないことが多いです。
問題は奥歯の「大臼歯」と呼ばれる歯でしょう。
奥にあるので見づらいですし、器具も届きづらいです。
口が開きづらい方などは器具自体が入らないこともあります。
根の中の神経の形態も複雑なことが多く、
特に上の奥歯、第二大臼歯と呼ばれる歯の根の治療は歯医者泣かせと言えるでしょう。
アメリカ歯内療法学会という、根の治療を専門に扱う学会では、
第二大臼歯は他の悪条件がなくても第二大臼歯というだけで
「High Difficulty」非常に困難とグループ分けしています。

奥歯の治療は非常に難しいですが、当院では歯科用顕微鏡を使い、
なるべく歯をしっかり見て治療することを心がけています。
肉眼ではほとんど見えない第二大臼歯の根の中も、
顕微鏡を用いるとかなりしっかり見えます。

もちろん、奥歯を虫歯や歯周病にしないことが第一です。
しっかり予防して、処置が大変な虫歯を処置をしなくていい状態に保ちましょう。
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